而今 jicon|木とともに今を生きる家|栃木県日光市 有限会社 丸ちょん木材 maru-chon DESIGN office

ヒノキとスギの違いは見た目、強度、香りなど|内装材としての価格やメンテナンス、経年変化も解説

ヒノキとスギの違いは見た目、強度、香りなど|内装材としての価格やメンテナンス、経年変化も解説

スギとヒノキは並べて比べるとまったく性格の違う木ですので、家づくりの場面で、「どこにどちらを使うのがベストか、わかりやすく教えてほしい」とご希望の方がいらっしゃると思います

特に近年は「大地震に耐える家づくり」の注目度が高いため、「構造材などに高い強度を持つ木を使いたい」というご希望もあるのではないでしょうか。

今回は、総ひのきづくりの家を建築している工務店『丸ちょんデザインオフィス』が、ヒノキとスギの違いと家づくりへの活用方法を、わかりやすく解説します。

見た目・強度・香りといった特徴の違いはもちろん、ヒノキやスギといった無垢材でつくる家のメンテナンスや経年変化まで、ぜひご確認ください。

ヒノキとスギの違い|見た目、強度、香りなど

ヒノキと杉を使用した住宅の建築現場|栃木県『丸ちょんデザインオフィス』

はじめに、ヒノキとスギの違いをご紹介します。

「見るだけ」と「家づくりに実際に使い、その中で暮らす場合」では選択の視点が異なりますので、ぜひご確認ください。

ヒノキとスギの見た目の違い

ヒノキとスギの見た目の違いは、以下のとおりです。

【木材になってからの見た目・触感の違い】

比較項目 ヒノキ スギ
木材の色 ・全体に淡い黄白色
・色差が小さい
・フローリングにしたときに色調が揃うため静かで清潔感がある
・カンナをかけると絹のような艶が出る
・心材は赤褐色、辺材は白
・色差が大きい
・フローリングにしたときに色の濃淡が豊か
年輪の特徴 年輪が細かく詰まり、木目がおとなしい 年輪の幅が広く、木目が大きくのびやか
触感 ・緻密なので、なめらかでややひんやりとした感触
ヒノキ:・緻密なので、なめらかでややひんやりとした感触
・針葉樹のなかでは硬めで、傷や凹みがつきにくい
・内部に含む空気が多いぶん、足を乗せたときにふんわり温かく感じる
・軽くて柔らかく足腰への負担が小さい(そのぶん凹みやすい)

【山に立っている状態での見た目の違い】

比較項目 ヒノキ スギ
・うろこ状
・平たく柔らかい
・葉裏に白いY字
・針状
・らせん状なので、握ると痛い
樹皮 ・赤褐色
・幅広で粗く、薄く帯状にはがれる(檜皮葺きに使われる)
・赤褐色〜暗赤褐色
・細い繊維状で、縦にすっと裂ける
よく生えている場所 ・乾いた尾根や斜面の上部
・乾いた痩せ地でも育つ
水気のある谷筋や沢沿い
成長の速さ 直径30cmまで80年以上 直径30cmまで約50年

時間が経つほど強度を増すのはヒノキとスギどちら?

時間が経つほどに強度を増すのは、ヒノキです

ただし、スギが「弱い木」というわけではなく、スギも古くから柱や梁に使われ続けてきた立派な構造材です。

ヒノキの方がより強度を増すと言える主な理由は以下2つで、どちらも構造材に必須の性質です。

  • 伐採後200年ほどかけて少しずつ強度が増し、その後はごくゆるやかに低下していく
  • 強度が増していく長い期間を、腐らずに保てる耐久性をあわせ持っている

耐久性については、ヒノキは心材(木の中心部分)の耐朽性(防腐・防蟻性が高く、腐りにくい性質)が高く、家の土台に無処理で使える(薬剤散布などを省略できる)特定樹種に指定されています

ただし、木の強さは樹種の違いよりも「育った場所」「樹齢」「節の入り方」「乾燥の程度」で決まります。

そのため、木材には1本ごとに「等級」が付与されていて、「等級の低いヒノキよりも等級の高いスギの方が強い」というケースもあります。

等級までこだわりを持って木材を選定した住宅の建築をご希望の方は、丸ちょんデザインオフィスへお問い合わせください

「床下・壁の内側まで自然素材」の住宅プランを提案いたします。

〈対応エリア:栃木県を中心に、首都圏対応〉
※ご相談無料、無理な営業や勧誘は行っておりませんので、お気軽にお問い合わせください。

ヒノキとスギの香りの特徴|香りはいつまで続くのか

ヒノキとスギの香りの特徴は、以下のとおりです。

  • ヒノキ:澄んだ清涼感。樹脂やレモンを思わせる、輪郭のはっきりした香り
  • スギ:ヒノキよりも甘く落ち着いた香り。酒樽や線香に使われている

ヒノキやスギの香りを心地よく感じるかどうかには個人差があるため、家づくりでは契約前にサンプルの香りを確かめるほか、ヒノキやスギで建築されたモデルハウスで30分ほど過ごしてみることをおすすめします。

丸ちょんデザインオフィスには、床下・壁の内側まで自然素材を使用した「総ひのきづくりのモデルハウス」がございますので、ぜひご見学ください

〈栃木県宇都宮市宝木本町/ご予約制〉

ヒノキやスギの香り成分は、木材の表面から少しずつ揮発していき、以下のように変化していきます

  • 入居直後〜数か月:もっとも香りが強い時期
  • 1〜3年:徐々に香りがやわらぎ、意識しないと気づかない程度になる
  • 4年〜:香りが残っているというより、空気の質として感じられる状態

年月とともに強い香りを感じなくなりますが、香り成分は表面から抜けただけで、木の内部には残っています。

ヒノキが使われている法隆寺の柱は、1300年経った今でも「表面をカンナで削ればヒノキの香りが立ち上る」と言われていて、実際に住宅リフォームの場面でも、床の再塗装で表面を薄く削ると、新築時の香りがはっきり戻ります

ヒノキとスギを内装材として使う場合の違い|価格・メンテナンスなど

ヒノキと杉を使用した住宅のリビング|栃木県『丸ちょんデザインオフィス』

次に、ヒノキとスギを内装材として家づくりに使う場合の違いも、ご紹介します。

価格が高いのはヒノキとスギどちら?

ヒノキのほうが、スギよりも高価ですが、価格の差は「ヒノキかスギか」ではなく等級で変動します

また、銘木(木曽ヒノキ、秋田杉など)は以下のように比較することはできません。

【一般的な内装材の価格の目安】

等級 ヒノキ スギ
特一等(節あり) 約150,000円 約126,000円
無節(節なし) 約287,000円 約167,000円

※20畳のフローリング材(15mm×120mm×4mの本実加工)を想定し、材料費のみ税別でご紹介しています。

産地・時期・入荷状況により変動します。

ヒノキが高価なのは、育つのに時間がかかるためです。

山で費やされた時間と手間の差が、価格にあらわれます。

  • 直径30cmまで育つまでの時間は「ヒノキ80年以上」「スギ約50年」
  • 同じ面積の山から採れる量が異なる
  • 節の少ない材を得るには、長期にわたる枝打ちなどの手入れが必要

家全体で考えると、床材の差額は小さい

先程の表でご紹介したヒノキとスギの価格差は「20畳で約2.4万円(特一等)〜約12万円(無節)でした。

家全体の建築費を考えても、選択を左右するほどの額ではありません。

ここまで床材で比べてきましたが、実際の家づくりで金額・家の寿命に大きく影響するのは、土台・柱・梁といった構造材の選定です。

床は張り替えられますが、壁の中の柱は簡単には替えられません。

予算配分を考えるときは、まず見えない部分から検討することをおすすめします。

水・湿気・シロアリに強いのはヒノキとスギどちら?

ヒノキは土台に薬剤処理をせずそのまま使える木材として指定されていることが、一般的に「シロアリに強い」と判断されるもとになっています

ただし、製材の日本農林規格(JAS)の「心材の耐久性区分」では、ヒノキ・スギともに耐久性の高グループ(D1)に分類されていて、どちらも耐久性が高い木材です。

土台にヒノキを採用すれば100%シロアリの心配がないとは言えず、「心材がどれだけ含まれているか」「十分に乾燥させているか」によって耐久性が変動します。

水・湿気に対する耐久性は、樹種ではなく「雨仕舞い」「床下の通気」といった設計・施工精度によります

そのため、「水・湿気・シロアリに強い家が完成するかどうか」は、木材の品質にこだわりを持ち、高い設計・施工精度を提供できる工務店選びが大きく影響します

ヒノキとスギの性質に向く使い方

ヒノキと杉を使用した住宅の外観|栃木県『丸ちょんデザインオフィス』

ヒノキとスギの性質に向く使い方例は、以下のとおりです。

部位 向いている樹種 理由
土台 ヒノキ 地面に近く湿気とシロアリのリスクが高い。無処理で使える
ヒノキ(スギも可) 壁の中で点検できないため耐久性を優先したい
梁・桁 スギ・マツ 曲げに対する粘りがあり、長い材が取りやすい
床下地・根太 ヒノキ 見えず、湿気がこもりやすい
フローリング どちらも ・触感重視ならスギ
・傷と水に強くしたいならヒノキ
天井の板 スギ ・軽く断熱性が高い
・デザインの表情が豊か
・費用を抑えられる
ヒノキ・スギを使い分け ・傷と水に強くしたい部位はヒノキ
・触れる機会が少なく費用を抑えたい部位はスギ
浴室まわり ヒノキ 水に強い
造作の建具・棚 どちらも 見せ方と重さで選ぶ

上記はあくまでも例で、ご希望、ご家族のライフスタイル、空間の用途などによって判断が必要です

例えば、スギの床はヒノキより柔らかいぶん凹みやすいのですが、足腰への負担が少なく、小さなお子さんが転んだときにも優しい床になります。

そのため、「フローリングはヒノキ、階段はスギ」といった使い分けも可能です。

ヒノキやスギのような無垢材のメンテナンス

無垢材の手入れは、思われているほど大変ではありません。

  • 日常:乾拭きが基本。水拭きは固く絞ってから
  • 数年に一度:浸透型塗装なら、オイルやワックスを塗り直すと木目の表情が戻る
  • 傷や凹み:無垢材は表面を削り直せる。複合フローリングにはできない対処
  • 注意:観葉植物の受け皿やペットの水飲み場など、水が残り続ける場所にはマットを敷く

「総ひのきづくり」はあるのに「総杉づくり」が無いのはなぜ?

ヒノキとスギの違いをご紹介してきましたが、家づくりに使う木材を検討している方の中には、「総ヒノキづくりはあるのに総スギづくりが無いのはなぜ?」という疑問をお持ちの方もいらっしゃると思います。

ヒノキだけに「総ひのきづくり」という言葉がある理由や、総ひのきづくりの家のメリット・デメリットもご紹介します。

ヒノキだけに「総ひのきづくり」という言葉がある理由

ヒノキだけに「総ひのきづくり」という言葉がある理由は、ヒノキには「特別な場所にしか使うことができなかった」歴史があるためだと想定できます

  • 『日本書紀』に、スサノオが胸の毛から生まれた木を「ヒノキ」とし、それを宮殿に使うよう定めたという記述がある
  • 「火の木」「日の木」が名前の由来となっているという説があり、古くから特別で格式が高い木として使われてきた
  • 江戸時代、歌舞伎の劇場で総ひのきづくりの舞台が許されたのは、幕府公認の劇場のみ

そして使われ続けた結果、大径のヒノキは早い段階で枯渇し、江戸時代には藩が山を厳しく管理して無断伐採を重罪とする例もありました。

手に入りにくい木となったことが、さらにヒノキの格式を高めたと考えられます

こちらの記事で、「総ヒノキづくり」で家を建てた場合の、家の品質を解説しています。

一方で、スギは成長が早く量を確保できるため、「暮らしの木」として一般住宅・桶・船・線香・割り箸など、生活のあらゆる場面で使われてきました

現在も、日本の人工林で最も面積が広いのはスギ林です。

総ひのきづくりの家を建てるメリット・デメリット

総ひのきづくりの家を建てる主なメリット・デメリットは、以下のとおりです。

【メリット】

  • 土台、柱、床下地など、日常的には目に触れない場所も耐久性が高い家となる
  • 構造材が良質な状態で維持できると、30年、50年と時間を経過しても建て替えではなく「改修して住み継ぐ」という選択が可能
  • 新築時が完成形ではなく、5年、10年と時間をかけて仕上がっていく経年変化を楽しめる
  • 表面を薄く削ることで、色・香りが新築時に近い状態に戻るため、複合フローリングとは違って「再生可能」という意味でも寿命が長い

【デメリット】

  • 高額
  • 凹みや傷がつきやすい(ヒノキはスギよりも硬い性質ですが、ナラなどの広葉樹と比較すると柔らかい部類)
  • 誰もがヒノキの香りを心地良く感じるとは限らない
  • 季節によって板と板のあいだに隙間が出る(乾燥する冬に開き、湿度の上がる夏に閉じる)
  • 工務店の木材選び・設計・施工精度に品質が左右されやすい

上記のメリット・デメリットから、総ひのきづくりの家の完成度を最も左右するのは、樹種や建築価格ではなく「工務店の実力」であることに、お気づきの方が多いと思います。

木材選びからこだわりを持ち、時間をかけて丁寧にプランを組み立てたうえで、高い設計・施工精度を提供している工務店を選ぶことをおすすめします。

こだわりをもって総ひのきづくりの家づくり、自然素材の家づくりをしたいとご希望の方は、丸ちょんデザインオフィスへお問い合わせください

丸ちょんデザインオフィスのスタッフは、全員が「木」という素材を熟知し、確かな技術を身につけた職人集団です。

〈対応エリア:栃木県を中心に、首都圏対応〉
※ご相談無料、無理な営業や勧誘は行っておりませんので、お気軽にお問い合わせください。

こちらの動画で、丸ちょんデザインオフィスの家づくりへの思いや方針をご確認いただけます。

ヒノキとスギに関するQ&A

最後に、ヒノキやスギを使用した家づくりについて、丸ちょんデザインオフィスがよくいただく質問・回答をご紹介します。

Q. ヒノキやスギをたくさん使った家で、花粉症は大丈夫?

A.花粉をつくるのは雄花であって、幹の材の部分ではありません。

また、家に使うのは幹を挽いた木材で、木材から花粉が飛ぶことはありません

ただし、木材が持つ天然の化学物質についてはアレルギーを引き起こす可能性がゼロではありませんので、不安をお持ちの方は、以下のような対策をおすすめします

  • 工務店から家づくりに使用している木材の端材をもらって、数日間寝室の枕元に置く、手で触れるなどで、体調や皮膚に変化が出ないか様子を見る
  • 皮膚科やアレルギー科に端材を持参してパッチテストを依頼する

Q. 無垢材は傷つきやすくて後悔しない?

A.無垢材は工業製品と比較して傷つきやすいことは事実ですが、工業製品とはまったく違う特徴を持っているため、「後悔するかどうか」の価値観は人それぞれです

例として、無垢フローリングと複合フローリングには、以下のような違いがあります

特徴 無垢フローリング 複合フローリング
傷のつきやすさ つきやすい(針葉樹の場合) 表面塗装により強い
深い傷がついたとき ・削って傷自体を取り除ける
・部分的に張り替え可能で、その部分がデザインの味わいになる
・化粧層が剥がれると、下地が露出。部分補修可能だが傷自体はなくならない
・部分的な張り替えは明らかな違和感が生まれるのが一般的
経年 色が深まり味わいが増す 変化ではなく劣化する

無垢材、工業製品は、どちらかに優劣があるのではなく、ご家族の価値観によって使い分けが可能な建築材料です。

無垢材と工業製品どちらを選択するか、またどのように組み合わせるかは、モデルハウスでみて・触れて・香りを確かめて比較・検討していただけると幸いです。

栃木県を中心とした首都圏で無垢材を使用したモデルハウスをお探しの方は、丸ちょんデザインオフィスのモデルハウス「而今(じこん)」をご見学ください。

床下・壁の内側まで自然素材を使用したモデルハウスで、無垢材の魅力を存分にご体感いただけます。

〈栃木県宇都宮市宝木本町/ご予約制〉

〈対応エリア:栃木県を中心に、首都圏対応〉
※ご相談無料、無理な営業や勧誘は行っておりませんので、お気軽にお問い合わせください。

まとめ

ヒノキとスギの性質や、家づくりに使う木材としての違いをご紹介してきました

ヒノキとスギを比較すると、強度やシロアリに対する強さに違いはあるものの、どちらかに明らかな優劣があるわけではありません。

どちらも家づくりに使う木材として優れた性質を持つ樹種ですので、デザインの好み・空間の用途・求める性質などによって使い分けが可能です。

家の最終的な品質は、工務店の木材選びや設計・施工精度に左右されるため、ぜひ今回ご紹介した情報を、家づくりの参考にしていただけると幸いです。

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